結局、無駄話が多くなって3回にまたがる分量になってしまいました。
目次
前回のおさらい
「司法書士合格への道のり その②」では受験初期の学習方法と初学者に陥りがちな罠について語りましたが、その③では学習が進んでからの学習方法や2回目以降の試験対策を中心に書いていきます。
関連過去ブログ:司法書士合格への道のり その①は→コチラ
関連過去ブログ:司法書士合格への道のり その②は→コチラ
学習進捗後(学習開始~半年経過くらい)の勉強法
上記のLECの講座のカリキュラムの様に、他の予備校も民法から不動産登記法、会社法、商業登記法と進んでいくことが通常ですので、自習の際もそれに合わせて学習を行う事になります。司法書士を目指すからと言って不動産登記・商業登記法から手を付けるのはやめましょう。不登法は民法、商登法は会社法の理解無くして、知識が深まることは無いのです。
カリキュラムが進むにつれて、自習の際に「今日は何をやろうか」と悩む事もあるかも知れませんが、基本的にバランスよく学習する事をお勧めします。民法のウエイトが高いからと言って、1週間すべてを民法に充てるというのはお勧めしません。時間配分は、スケジュールを1週間ごとに区切って、その中で既学習科目における配点と同じ時間配分で学習を行うのが良いです。
例えば、憲法(3問)と民法(20問)と不登法(16問)までを学習しているのであれば、大体1:5:4のペースで学習していくといったイメージでしょうか。その時、過去問を解いたのであれば、間違った数は科目ごとに違うと思うので不登法のミスが多かったなと思えば、最終的に1:3:6くらいの時間配分で学習しているという感じになっているでしょうが、それでよいと思います。
横断整理で単純暗記(作業)を避ける
法律は横断的に理解する部分が多いので、民法と会社法を見比べながら覚えたり、同じ手続法である不登法・商登法で類似点と異なる部分をチェックしたりすることで効率的に学習ができますし、記憶の定着度が格段に上がります。
司法書士試験は暗記試験的なところもありますが、暗記を作業としてやってしまうと、精神的にも非常にきつくなりますし、短期的もしくは断片的な記憶しか残りません。ですので、作業化させないように横断的に整理して論点と論点を繋いでいくという学習方法をおススメします。
テキストは最小限に
初学者時代は不安になるので色々とテキストに手を出してしまいがちですが、ただでさえ多い情報量が更に増えて消化不良をきたすことになりますので、テキストは絞った方が良いです。特に予備校の講座を取っているのであれば、そのテキストのみで十分でしょう。ちなみにテキストが多すぎると、必然的に持ち歩く学習教材も増えますので、カバンがパンパンになります。みなオジは、ほとんど見ないクッソ重いテキストを全て肩掛けカバンに入れて持ち運んでいたので、体の左右のバランスがおかしくなっています(今でも)。
難しい論点や講義のポイントはテキストに書き込むか、復習ノートに科目ごとにまとめて記載して、そこを繰り返し見れる様に検索性を高める工夫をしましょう。時間は限りあるものなので、どこに何を書いたかを探す時間ですらもったいないです。ちなみに私はやっていなかったですが、完全に覚えたと思った本やノートの部分は破って捨てるという、豪快な手法が誰かのブログで紹介されていましたが、そのくらいの覚悟を持って皆さん学習をしているという事ですね。
最近はデジタルメディア(ノートPCやタブレット)を活用する人も多いでしょうが、個人的には書いて覚えるというクラシカルスタイルを実践していたので、その辺りは自分に合ったモノを取り入れれば良いと思います。六法を引くという作業も、ページめくりを繰り返すことで条文全体が目に入る機会に繋がるので、WEBで検索するよりは直接六法をペラペラめくる事をおススメします。(とはいえ、受験後期は左図の様にエクセルデータをノート代わりにしてましたけどね。)初学者の時は六法をめくるという作業もそれなりに意味があるという事です。
ちなみに、お勧めする六法全書は「登記六法」です。登記実務に関連する先例が一番充実している、つまり試験範囲を最も網羅的にカバーしているのが登記六法だと思っているからです。
模試・答練の活用法
年明けから、インプット講義の他に本試験形式の答練が始まります。予備校によって異なりますが、択一問題のみの答練もしくは科目毎(の答練だったり、その逆の記述式答練というものもあります。予備校の初学者講座の中にはセットとして含まれている場合もありますが、含まれていない場合は単科で申し込んだ方が良いでしょう。
答練を通じて自分の弱点を知るという事と時間配分を体に覚えさせるという訓練を行います。初年度は大した得点を取れないと思いますが、それでも択一は最低でもそれぞれ20~23問くらい(基準点から-5~-1問)とれるようにしておきたいです。時間配分については司法書士試験は絶対的に時間が足りない(特に午後科目)です。合格レベルにいる人でも、毎回ギリギリに書き上げるという感じですので、初学者では記述まで到達できずに自信を失う人もいるかと思います。
みなオジ自身、記述式の答練は不登法・商登法の講義を聴いているだけでは全く書けなかった記憶があります。こればかりは、場数を踏んで体で覚えるしかありません。おそらく、みなさんも初めて解いた記述式答練は惨憺たる結果だと思いますので、これを繰り返し何度でも解きなおしましょう。(復習用の答案用紙が付いていると思いますので、コピーして使ってください。)
ちなみに、一回の答練で記載する文字数は半端じゃないです。試験終了後は腕もパンパンです。(みなオジは何回ボールペンの替え芯を買った事か。)記述式はボールペンで記載する必要があります(フリクション(消えるインク)や鉛筆書きNG!)が、不登法・商登法を解き終わるとインクの量が0.5~0.8㎝くらい減っていると思いますので、解いた人は一度インクの量をチェックしてみてください。
答練のやりっぱなしはNG
最初の答練を終えると、大抵の人が自信喪失状態になりますが、そこで落ち込んでいても何も解決しませんので、疲れた体に鞭打って、必ず「その日のうちに」復習をしてください。(時間を置くと復習効果が薄れます。)
最初のうちは、間違いだらけ(正答問でも肢レベルでは分からなかった問題もあると思います)なので問題の解説をほぼ全部読むことになり、復習だけでもかなりの時間を費やすことになりますが、30問近く正解できる実力が付くと次第に復習すべき箇所も少なくなり、精神的にも肉体的にも楽になります。そういう意味でもできるだけ早く基礎的な知識を付ける必要があるのです。
直前期の勉強法
司法書士試験の試験日は7月の第1日曜日です。ですので、4月に入った際、現状の自分の学習状況を整理し本番から逆算して、穴の無いように知識をピークに持って行きます。
この頃の学習スケジュールは、土曜日に答練を行い、日曜日に自分のできなかった問題、初めて目にした問題を中心に解くという方法になります。平日は過去問をひたすら回し、難しい論点はテキスト等を読み、自分でメモを付け加えるなどして、自分専用の弱点克服ノートを作るようなイメージで直前期を迎えるのが理想です。
学習スケジュールを組む際はどうしても理想的な進むだろうという前提で作りがちですが、体調を崩して勉強できなかったり、難問に当たって学習が進まなかったりと色々なトラブル(受験あるある)が起こるので、あらかじめ予備日を取ったり、1か月に1度くらいはスケジュールを見返して、遅れが生じている様だったら改めて組みなおしてみる等の調整を行いましょう。
1年目の反省点
とまあ、偉そうなことを書いていますが、1年目はそれ程シャカリキに勉強していなかったと思います。今振り返るとなんともったいない事をと思いますが、その理由としては、2年くらい勉強すれば受かる試験だと思っていたので、「このくらいやっておけばいいだろう」という根拠のないリミッターが付いたままだったという事です。要するに自分の登っている山がどのくらい高い山であるかを、客観的に認識できていなかったということです。
もちろん答練や模試の結果は出ていますが、一応段々点数は取れてきていたので「1年目にしてはこんなもんじゃね?」という、変な満足感を持ってしまっており、このペースで行けば来年はいいとこ行くだろうという余裕風を吹かせて、まさに「舐めプ状態」でした。
当時は答練は問題を解きっぱなし、というか正確に言うと間違った箇所が多く、1日では復習が間に合わず、他にやるべきことが来週に回される等、計画がどんどん後ろ倒しになっていきました(そもそも、計画立てて勉強する程の綿密さもありませんでした。)。しまいには自分の学習ペースもガタガタで、勉強時間も10時間くらい机に向かう日もあれば、3時間くらいで集中が切れて、ダラダラと机に座っているだけの日もありました。
加えて、学習時間の量的問題もさることながら、厳しい試験からの現実逃避からか、自分の得意な科目の勉強は(楽しいので)多く行うものの苦手な科目は手を付けない(もしくは後回しにする)という、性格的なわがままさが存分に発揮され学習の質的問題も露呈しました。
司法書士試験の択一問題(午前、午後ともに35問(1問3点で105点満点)はマークシート方式ですが、記述問題は出題に沿って司法書士として委任を受けたという設定で登記申請書を手書きするというものです。みなオジはその手書きの分量の多さに辟易し、書くことを面倒に感じてしまっており、記述問題の復習は解説を読んだだけで理解できたした感を出していました。記述問題は問題を解いて手を動かしただけ実力がつくという、「体が覚えていく系」の問題の代表です。そこをサボってしまっては受かるものも受かりません。当時はいかに楽な方に自分が流されていたかが分かります。
試験は惨憺たる結果
ちなみに、みなオジの1年目の試験は半年くらいしか学習期間が無かったので、午後のマイナー科目(民保、供託法等)は十分に手が回っていませんでした。一応それでも奇跡が起きる事もあろうと受け切りましたが、結果1年目は足切り点(記述が採点されるボーダーライン)にも満たず不合格でした。(何問位取れていたかなァ??法務局から送られてくる順位表の紙があればよかったのですが、残念ながら既に捨ててしまっていました。)
2年目以降の学習スケジュール
1年目の試験結果に多くの受験生は危機感を覚えたのではないでしょうか。何を隠そう、みなオジもその中の一人でした。当初の予定では2年目以降は独学で行こうと考えていたのですが、あまりの手応えの無さに、もう1年中上級者用の講座の申込をすることにしました。
中上級講座の費用は1年目のコースよりは安かったと記憶していますが、この頃になると自分の貯金もみるみる減っていって、徐々にプレッシャーを感じたのを記憶しています。家族も1年目は大目に見てくれていましたが、おそらく次回不合格となった場合は、色々言われるだろうというのは容易に予想できたからです。
精神的に追い詰められた専業受験生時代
その為に色々と生活を見直したのも、その頃でした。これまで社会時代の名残でクルマを所有していましたが、受験生に一番要らないものの代表という事もあり処分しました。その頃付き合っていた彼女はさすがに切れないと思ってましたが、安心してください、きっちり相手からフラれました(爆)。
2年目以降、基本的に学習のルーティンは変わりませんが、ストイックというか色々と精神的に追い詰められた環境の中で、内にこもりがちになっていきました。先ほどの彼女もそうですが友達と疎遠になったりして、結構人生が荒んできました。とはいえ受験は自分の意思で続けているので、撤退する事も出来ませんでした。ある意味で専業受験生の2年目3年目が一番精神的につらかったです。
精神的に追い込まないと受かるような試験ではないですが、勉学に支障を及ぼさない程度の「小さなご褒美」を自分に与えながらモチベーションを維持するなどの工夫をしながら取り組むのもひとつではないかと思うのです。
個人的には目標(例:模試で良い点を取るとか)を達成したら、ちょっと贅沢な食べ物を食べるとかをやっていましたが、資金的にも限られた中で取り組んでいる人が多いと思うので、(自分の懐具合を見つつ)お金が掛からず、時間をつぶさないようなご褒美探しをしてみて下さい。
2年目以降あるある
とにかくガムシャラに勉強を行った1年目を終え、撤退を決めた者以外の受験生は再び来年7月の本試験に向けて準備を始める事となるのですが、比較的余裕のある8月頃から色々と考えを巡らせることとなります。
特に専業受験生の場合は来年の直前期に向けての蓄えの問題もあり、派遣登録やアルバイトをする等の動きを始める者もいます。
この様に年に1度という長丁場の試験故に、多くの司法書士受験生が年内の時間の使い方に悩むのです。以下にオジが実際に経験した2つについて、それぞれ考察したいと思います。
戦略① 司法書士事務所で働く
実務経験のないみなオジは、初学者の頃に不登法などの手続法の問題を苦手にしていました。これを克服するためには、実際に自分が司法書士事務所で働いてみる事が有効なのではないかと考えました。
結論から言えば、明確な目的があって司法書士事務所で働いてみたい、司法書士の世界を試験合格前に覗いてみたいというのは良い事だと思います。しかし、司法書士試験は実務家登用試験と言われており、試験内容が実務に直結しているので、今思うと、合格前に敢えて司法書士事務所に勤務する必要は無いと思います。
どちらかというと、(募集をしている)司法書士事務所は忙しいため、残業や休日出勤なども予想され学習時間が削られるというデメリットの方が多かった様な気がします。給与についても労働時間の割に薄給なところが多く、直前期までに効率的に資金を貯めるという目的の方が大きいのならば、短期の派遣等の方が良いと思います。
また事務所選びも大切で、事務所によっては「不動産の決済業務」しか扱わない所や「過払い事務」しか無い事務所もあるので、自分が学びたいことが経験できないとか、同じことの繰り返ししか経験できないといった可能性もありますので、慎重に選ぶ必要があるでしょう。
ちなみに私が入った事務所は新築マンションの登記がメインで商業登記などは全く取り扱っていない事務所でした。引渡しの時期になると、土日出勤は当たり前、平日も連日終電といった労働環境でした。新築マンションの引き渡しは3月~4月がピークでそこからは徐々に落ち着くものの、それでも残業時間は80時間は超える見込みでしたので、元々長く続ける予定はありませんでしたが、これでは元も子もないという事で更に予定を早めて退職しました。
辞めるまでの間、補助者として登記申請書は腐るほど作りましたが、所有権保存、抵当権設定のループでたまに買戻し特約が付いていた記憶がある位で、試験に出る様な複雑な(例:相続がらみの)登記も無く、試験対策としてはあまり役に立たなかったなというのが正直なところです。むしろ、この事務所で扱ってる業務が司法書士という仕事というイメージが付いてしまって、司法書士試験合格へのモチベーションが下がってしまいました。事務所経験を得たいと考えている受験生は出来るだけ様々な経験が積めて、業務量が少ない事務所(あるのか?)を探す事をお勧めします。
戦略② 他の資格を受けようとする
これについては賛否両論あります。まず、司法書士試験を受けるならば最短距離で合格すべきという事を先にも述べたことから、他の資格試験を比較的時間がある時期に取り組むのはあまり効率的ではないと思います。しかし、司法書士書士試験は合格率3%を切る試験ですので、数年間取り組んで成果が0というのはあまりにも悲しすぎますし、対外的にも格好が付きません。しかし、3%の合格率だからこそ数年取り組んで合格できない人の方が多いとも言え、そこに何らかの保険を掛けるのはリスクコントロール上やむを得ない面もあります。
そこで、個人的には2年目以降は比較的時間に余裕のある7月~12月までの期間であれば、司法書士試験に関連する試験に限定して受けてみるのも良いと思います。下記の表は、過去のみなオジブログで載せたものですが、幸い重複科目があるこれら4つの試験は12月までに終わりますので、腕鳴らしに受けてみるのも良いでしょう。直前期にならないと集中できないという人にとっても、緊張感を保つ格好のモチベーターになると思います。
資格試験名 試験月 (合格発表月) | 重複科目 |
---|---|
司法書士試験 7月 (結果発表:10月) | ー |
宅建士試験 10月 (結果発表:12月) | 民法・不動産登記法 |
行政書士試験 11月 (結果発表:1月) | 憲法・民法・会社法 |
マンション管理士試験 11月 (結果発表:1月) | 民法・不動産登記法(区分所有法) |
管理業務主任者試験 12月 (結果発表:1月) | 民法・不動産登記法(区分所有法) |
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逆に言えば、司法書士に関連する試験であっても、土地家屋調査士(試験日:10月)は、並行して受験するには負担が半端ないですし、同じ8士業の社労士(試験日:8月)は試験範囲の重複が無くシナジーが薄いこと、海事代理士(試験日:9月)はあまりにもニッチな試験なので労力程のリターンが無く載せていません。
「心・技・体」の充実が何より大切
このように2年目以降は、如何に試験日までにモチベーションを維持して本試験に入れるかが肝となります。心技体のうち技術的(学習方法)なところは受験予備校で散々学ぶと思いますが、みなオジ的には「心」「体」の方が重要だと思っています。
いくら記憶力(地頭)が良くても、「体」調を壊してしまっては学習を継続する事が困難になりますし、受験期間中の金銭面・人間関係(家族・会社)などに「心」乱されるようではモチベーションの維持や集中力も途切れてしまいます。そうならない為にも、受験生と言えども一人の社会人であることを意識して取り組んで欲しいですね。しかしながら、ある程度の覚悟が無いとこの試験に勝ち残る事は難しく、このブログを読んで「厳しそう」だとか、「司法書士じゃなくて他の資格でも良いかも知れない」と考える人は長期的な人生設計の観点からこの試験には手を出さない方が良いでしょう。
勉強量はどのくらい必要?
予備校のHPを見ると「司法書士試験合格には2,000~3,000時間前後が必要」と書かれていますが、トータルの勉強時間を考えてもあまり意味は無いでしょう。というか、本当に3,000時間程度で受かるのか???専業受験生でも3年位は掛かると考えると、1日15時間くらいは勉強できるのでそれを3年間と考えると15,000時間はかかるような…
ちなみにみなオジは測った訳ではないのでよく分かりませんが、人よりも時間を掛けて(一回中断したり、正社員などで働きながら勉強して)いたので、おそらくトータルで20,000時間くらいは費やしたのではないかと思います。効率的に短期合格できた人でも10,000時間程度は掛かっているのではと思います。
2,000~3,000時間で合格できるとすると1日8時間の勉強時間で約1年という事になりますが、1発合格できる人が1日8時間の勉強時間しか確保していないとは到底思えないんですよね…(まあ、予備校側もあまりシビアな現実は提示したくないでしょうから、その辺りは察してあげる必要があるでしょう…)
個人的には2~3回の受験で合格できれば優秀な方だと思いますが、そういう人ほど短気でギュッと凝縮した受験期間を送っているので3年間の受験期間で2,000~3,000時間というのは無いんじゃないかなぁというのが正直な感想です。
いずれにせよ、トータルの勉強時間に気を取られるのではなく、一日一日を無駄なくムラなく継続する事が重要です。 逆に、「3000時間勉強したら合格できる!」と思って学習をスタートしてしまう人が出る事が心配ですね。
兼業受験生はどのくらい勉強すべき?
あと、仕事をしながら資格取得を目指している人についても、大体同じくらいの学習量が必要ですが、登記実務や法律事務に従事している人であると、試験との関連性もありモチベーションや効率面で有利かも知れません。あとは、どれだけ平日に時間を確保できるかでしょう。私の場合は、移動時間や昼の休憩時間などは勉強に充てていましたし、可能な限り定時帰社を志していたので夜に3~4時間は学習時間を確保できて、平日でも5時間は勉強できていたと思います。(そういう意味では、良い環境の会社(部署)に所属出来て幸運だったと思います)
勿論会社によっては、平日に5時間何てとても無理という人もいると思います。そういう人は少なくても休日は12時間くらい継続できれば、合格レベルに近づけると思います。要するに、普通のサラリーマンだからと言って司法書士試験が絶対無理という事は無いという事です(ただし、犠牲にするものは大きいと考えてください)。
さいごに
今回は受験期間中の心掛け等の精神的な面を中心に話をしました。みなオジは人よりも時間をかけて合格した分、短期合格者よりもフラットな目線でこの試験を評価していると思います。しかし、受験予備校の合格者のメッセージを見ると短期合格者を中心に受験時代の苦しさよりも喜びの声的な記載に偏って記載されている様に伺えます。その為これを読んだ人は自分も2~3年で合格できると思ってしまいがちですが、直近の司法書士試験合格者の平均年齢(40歳越え)を見ればわかる通り、多くの人は合格に至るまでに多くの時間を費やしている事が分かると思います。
とまあ、最後少し嫌な終わらせ方にしてしまいましたが、司法書士試験のいい所としては、難関資格である事には変わりないですが、努力をすれば着実に実を結ぶ試験だと思います。もし、コツコツと時間を掛けて取り組める環境になるのであれば仕事をしながら、女性であれば主婦として家事を行いながらでも十分に合格できる試験であり、人生が変わると言える資格である事からも、努力が報われる試験であると断言できます。
初学者の方でも年明けからスタートさせれば再来年度の合格レベルに十分乗せる事が可能ですので、興味を持った方は是非チャレンジしてみてください!