お金・仕事 法律

「宝くじ1億円当せんした40代の平社員。それでも会社を辞めないワケ」というIFストーリを読んで

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最近買ってないな~

皆さん大好きSPAの「もしもシリーズ」(みなオジが、勝手に名付けました)。

一応、実話を基に構成されているよう(真偽不明)ですが、話半分に読むことで最大限のパフォーマンスを上げてくれる類の記事となってくれました。ブログネタとしても重複する部分がある事から、記事内容的に活かせそうと考えて取り上げてみました。また、同時期に「貯蓄5000万持ち家-あり独身なら45歳で早期退職できる?」とあるFPが監修した記事がありましたが、これにも少し触れながら色々語っていきましょう。

記事の冒頭を読んでいくと…

―[[仕事できない人]の生存戦略]―

労働政策研究・研修機構の調査によれば、34%のサラリーマンは課長以上になれない。“出世&仕事”ができない男たちが生き残る術は何か。独自の処世術で抜け道を探し、生涯サラリーマンを貫く男たちの生き様に迫る! 今回は宝くじで1億円当せんも「仕事は辞めず、生活水準も変えていません」という男性を取材。40歳過ぎの平社員でも会社を辞めない理由とは?

引用元:SPA2021年05月18日

まず、気になった見出しが、[仕事できない人]の生存戦略という、一見ネガティブな切り口となっている事です。いつものSPAなら、高額当選して、調子乗った人がどのように地獄に堕ちるかを、面白おかしく書き連ねるという手法に終始するのに、SPAの登場人物では見たことも無いような現実路線となっています。

(従来手法のネタ切れ感があったのかしりませんが)今回のSPAの記事はまさに、裏から攻め込んでいく「逆すっきり」スタイルです。

記事概要ですが、とても出世街道を走っているとは言えない40代後半の男性が、宝くじの高額当選金を手に入れたことで、会社で無理しなくてよくなったというエピソードを軸に、経済的ゆとりがもたらすメリットを実例を挙げて説明するというものです。

今までは無駄に高いプライドが邪魔して、こんな雑用したくないとグチグチ不満を並べる冴えないサラリーマンというのは、得てしてそのイラ立ちの原因は、先行きの見えない不安がもたらすものであったというのは、よくある話です。

かく言うみなオジも、非正規社員だった頃は、成果を出して早く正社員になりたいという焦りがある一方で、何で自分は非正規雇用というだけで、正社員よりもアクセクと動き回ってアピールしなければならないんだという不満(しかも内に秘められない位に根深いレベルのシコリ)も併せ持っていました。(ある意味、あの頃は性格的に「リアルに」腐ってましたが、かといって会社に都合よく使われる事はおいそれと受け容れられるものでも無く、その分自己のスキルアップや会社に依存しない方法の模索を行っていたわけです。)

もちろん、(自分を押し殺して、)従順さを前面に押し出して引き上げてもらうのを待つというテクニックも使えないことも無かったと思いますが、その様な受け身の行動様式は、結局のところ会社への依存の裏返しといえます。自分の手の及ばない場所に自分の人生を委ねた結果、出世できませんでした、正社員になれませんでしたでは、悔いが残ると思った訳です。逆に言えば、自分の行動が全て跳ね返ってきた結果であるならば、良くも悪くも諦めが付くというものです。

「経済的ゆとり」が仕事の環境を大きく変える

しかし、経済的ゆとりができるにつれて、その会社への依存が相対的に減少する事から、そんな切羽詰まった内容でで思い悩むことも減り、仕事に集中できるようになりました。

また、サラリーマンにつきものの出世争いにもそれ程興味がわかなくなりました。そもそも出世争い自体が運要素が強いですし、自分の収入(副収入含む)や保有資産が、会社の上司はおろか役員のそれを超えるのであれば、なぜ自分のプライべートを削ってまで、それ以上金を稼がなくてはいけないのかという考えに変わってくる事もある意味自然と言えるのではないでしょうか。

「仕事が社会との接点」という事実も忘れずに

もちろんこれには例外もあり、仕事が生き甲斐であったり、人の上に立って、または人を巻き込んで色々な事をしたいというタイプの人は、報酬云々ではなく、別の価値観で生きている人ですので、そういう人はお金の有無に関わらず、自分が行きつくまでの出世争いを楽しめば良いと思います。(むしろ邪念が生まれるので、そういう人は宝くじなどは買わない方が良いとさえ思います)

これは別に、「宝くじに当選したら仕事をさっさと辞めろ」という事を言っている訳ではありません。先ほどの出世争いは極端な例だとしても、たかが(?)1億円位で、会社を辞めてしまうのはあまりにも「もったいない」と思います。

会社勤めは良くも悪くも人生のペースメーカ―です。残業が多すぎても早死にしますし、仕事からすっかり解放されても、(他に生き甲斐が無ければ)結局早死にするのではないかと思います。勤めている時はつまらない会社でも、いざ会社を辞めると、自分には会社以外何の接点も無かったんだと思い知ることになります(下手すると、あんなに嫌だった上司のお小言まで懐かしく感じるかも?!笑)。少なくとも他にやりたい事が出来るまでは、ダラダラと(言葉悪いな~)会社にいても良いのではと思う訳です。あと、会社にいる(管理されている)と浪費しないという点も隠れたおススメポイントです。

SPAの新境地として評価できる記事内容

本来、宝くじを購入者の動機は会社をアーリーリタイヤしたいというのが大勢を占めているという前提で、宝くじに当選した人が、調子に乗って会社を辞めて、そこからの転落人生を記すことで「ああ、俺、宝くじ当たらなくて良かった~」自分を慰めたり、「単純に楽して儲けるとこうなるんだ」と他人の不幸の蜜の味を堪能するという、ある種王道のネタとなっていたわけです。その点、今回のSPAの記事が評価できるのは、その発想を変えて宝くじに当選するとイヤだった会社勤めが楽しくなるというポジティブテイストな話にしている所と言えます。SPAの購読層をそれ程熟知している訳ではありませんが、会社に不満を持っている会社員の溜飲を下げる記事である事には違いないですね。まさに、冒頭に挙げた、「逆すっきり」スタイルと言えるでしょう。

「その日」から読む本、って知ってます?

さて、ここからは「宝くじあるある」ともいうべき、宝くじにまつわる失敗談を取り上げていきます。

「宝くじ 高額当選」と検索すると、銀行から手渡されるという幻の冊子『「その日」から読む本』(上記画像)が検索結果に出てきます。この冊子の内容を紐解くことで、高額当選した人がどんな末路を辿っていったのかが見えてきます。

宝くじ当選が地獄の始まり?

ちなみにこの、「その日」から読む本ですが、1000万円以上の当選者に配られる様です。もちろん、みなオジは宝くじをほとんど買わないので、当然高額当選の経験も無く、(一番の高額は、1万円と記憶してます。)「その日」から読む本の実物は読んだことがありません。

1000万円位で身を落とす様なことは無いと思いますが、当選者が子供だった場合はもしかすると、やらかしてしまう可能性はあるかもしれませんね。

しかし法的に言えば、宝くじ自体は未成年でも購入して当選金を得る事が出来ます(一部例外規定アリ)が、肝心の金銭を未成年者が自由に使う事は出来ないのです。その為、子供がお年玉で宝くじを購入して奇跡的に1億円当選したとしても、「その当選金で億ションを購入して、彼女と住むゾ!」なんて事は勝手には出来ないのです。(この場合、両親が子供のマンション購入(売買契約)に「同意」を与えなければ、その契約は有効に成立しないのです。(民法第5条)

(未成年者の法律行為)
第五条 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
2 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
3 第一項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。

但し、20歳になったら、そのお金は自分の意思で自由に使えるお金になる訳ですから、高額当選に舞い上がった未成年は、思わず「通っている高校を辞める!」とか言い出しかねません。こうなると第5条の親の同意権では阻止できず(第822条の「子に対する懲戒権」を行使すればOKか?)、まさに地獄への第一歩となるかも知れません。

家庭崩壊

カネさえなければ、こんなことには…

また、子供の1億円を預かる立場の親権者つまり父母ならば好き勝手にその金を使えるかというとそういう訳ではなく、親権者には第824条で子の「財産の管理権」を与えられているのみで、しかもその管理には注意義務が伴います。つまり子供の財産を棄損するような管理・使用方法、例えば自分の為に車を買い替えたり、兄の大学の学費に充てるという事は出来ないのです。(実際のケースでは、うやむやにされそう…)

このことからも分かる通り、宝くじ当選という棚ぼた的収入を得た結果、ほぼ間違いなく家庭内がギスギスします。これは親が高額当選した場合でも同様になるのではないかと思われます。両親が汗水たらして(たらしていない場合もありますが)仕事で稼いだお金であれば、子供もそれにたかるという事は流石に無いでしょうが、ラッキーで手に入れた宝くじの当選金なら、子供としても、「おい母ちゃん、ちょっとは分けてくれよぉ」という気持ちが湧き起こっても不思議ではありません。

金銭感覚が狂う

オラ、お金大好きだぞう

また、「その日」から読む本の中では、手に入れたお金は分散投資して、計画的に使用する事が推奨されている事が記載されているそうです。仮に家庭内が当選金で争うことが奇跡的に無く、一つにまとまったとしても、家庭内の金銭感覚が狂うという事はよくある様で、いきなり高級外車を購入したり、行ったことも無いオークションに出向き、よく分からない印象派の絵画を購入したり、妻が働いていた会社を辞めたりといった、分かりやすい転落行動を行う様です。

いわゆる、「浮足立つ」という言葉がピッタリの状況ですね。消費を増やすのはまだ良い(自然な発想である)としても、今ある収入を減らすというのは、完全に浮足立っている証拠ですよ。また、妻がOLを辞めて新たなビジネス(例えば、ネイルサロン)を始めるというのは「浮足立つ」というのとは少し異なるかも知れませんが、場合によってはより傷口を広げる結果になります。いずれにせよ、大金が手に入ったことにより、普段なら取らない大胆な行動をとるなど、人が冷静さを保つのは結構難しいようです。

怪しい人の「食い物」にされる

当選金は格好の狩場ですね。

一応、「その日」から読む本では、ファイナンシャルプランナー(FP)等に相談して資産を運用管理する事を勧めていたりもしますが、宝くじで1億円当たったからと言って、その辺のどこの馬の骨ともつかないFPに相談した結果、あやしい投資にそそのかされて一瞬で資産をスってしまうという、ベタなオチが見えてきます。

また、悪徳FPが当選者の個人情報を売って、そこから怪しい宗教団体やマンション投資業者のターゲットになることもあり、みなオジ的には安易に第三者の意見に頼るのは考えモノだと思っています。基本的には、頼れるものは自分と、ご自身でお金に関する知識(マネーインテリジェンス)を付ける他無いでしょう。

ほけんの時間

関連過去ブログ:お金に関する知識(マネーインテリジェンス)は→コチラ

       【資格】ファイナンシャルプランナー(FP)について考えるは→コチラ

 

最後に

宝くじは買うという事よりも、むしろ購入後の妄想の為ににお金を払っているような気がします。そういえば、自ブログ、納税通知からの現実逃避の中で、思いっきり宝くじ買ったつもりで何やら語っていたことを思い出しました。

関連過去ブログ:納税通知からの現実逃避は→コチラ

最近こういう記事多くないですか?

また、「貯蓄5000万持ち家-あり独身なら45歳で早期退職できる?」という記事もありましたが、これも「宝くじ1億円当せんした40代の平社員。」の派生形の記事と言えます。これはみなオジの個人的な見解ですが、このテーマの裏に隠されているのは、おそらく実際に40代で5000万~1億円のキャッシュを持っている人が多くなって、彼らから実際に相談を受けたFPの経験談を基に記事構成がされているのではという事です。これらのプチ富裕層がかなりのボリュームゾーンを占めてきたことから、そんな彼らを誘因する為、もしくはポストプチ富裕層と言える30代のパワーカップル向けに購読数を上げるためのパワーワードとして使われているのではないかと予想します。

記事の中身はと言うと、FPが作ったライフシミュレーターに沿って、5000万円を持っているという独身の相談者に対しライフプランの提案を紹介するものでした。そもそも、45歳で5000万円溜められている人は、FPに相談しない(FPよりも運用ノウハウ高い)ですね。しかも、この相談者の詳細な経済状況をヒアリングすると親の資産も1億円もあるという事なので、まずもって、死ぬまでお金に困ることはない人種と言えます。

実はみなオジもアーリーリタイアの為、務めていた会社を辞める際に、お手製のシミュレーションを作ったことがありました(一応みなオジもFP持ち(2級だけど…))。実際のところは、仕事はスパッと切ってしまっても、死ぬまで(100歳←無理)十分にキャッシュが手元に残る計算となっていました。

1回は作った方が良い「ライフシミュレーター」

みなオジお手製のシミュレーション結果では精度に多少の不安があり、やや心許なかったので、プロの作るシミュレーションと答え合わせをしたかったのと、彼らの出すセカンドオピニオンも知りたかったので、改めてFPに面談依頼して、みなオジ家のシミュレーションしてもらいました。詳細はいずれブログで公開してみようと思いますが、子供をこれから2人作り、計3人の子供を小学校から大学までを私立(しかも大学は医学部)に通わせるという、ありえないシミュレーションをしてみました。ありきたりな想定で計算してもつまらないので、(若干悪ノリ的な所を感じつつ)そんな計画にしてみました。

FPの役割としては、貯金・退職金や年金で生活費を賄いきれない家庭に対し、資産運用のアドバイスを行い、投資商品や金融商品を勧めその販売手数料等で生計を立てているので、FP的には富裕層に向けてはそれ程有効なアドバイスをすることができないのです。例えば貯蓄性の高い保険商品を売ろうにも、将来のキャッシュが潤沢であるという結果がシミュレーション上に現れているならば、あまり魅力のある提案ではなくなってしまうからです。

できる事と言えば、相続対策として不動産に投資させること位ですが、エンドユーザー向けのワンルームマンション等はむしろ現在のキャッシュフローを悪化させるだけの提案になることになり、実はFPと富裕層はそれ程相性が良くないのです。(富裕層は、基本的にエンドユーザー向けの投資商品(貧者の投資)には興味を示しません。)

結果的に、大口の顧客(預かり資産が多いお得意様)向けに優先的に特別案件を提案できる証券会社や信託銀行の方が富裕層も付き合うメリットが多いと言えます。手数料をケチって、ネット証券でチマチマ売り買いしているみなオジには縁のない金融機関ですね。

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みなオジアバター

港区オジさん(みなオジ)です。
長い極貧オジさん生活を経て、いつの間にか小金持ちのアーリーリタイアオジさんにクラスチェンジしました!
投資家と司法書士の肩書を有する一方、妻の尻に敷かれるちょい駄目オジさんの異名も持つ。