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バックグラウンドチェックとは?

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転職において最近流行の「バックグラウンドチェック」。皆さんはご存じでしょうか?

バックグラウンドチェックとは、企業の採用選考時に応募者の過去の経歴に虚偽や問題がないかを予め調査をすることを指します。雇用調査とも呼ばれ、応募者の書類内容について虚偽が無いか、記載内容を証明できる書類の提出を求めたり、事実を知っている関係者に連絡して直接確認する方法があります。

「ジョブホッパー」という言葉があるくらい海外では転職は当たり前の様に行われ、日本とは異なり転職の回数の多さが転職に不利益となるどころか、自身のスキルアップや収入アップの為にデキるビジネスマンほど転職を行っていると言われています。みなオジの友人でも外資系の会社を中心に4~5社転職している人がいて、このコロナ下にもかかわらず先日も「転職した」と連絡がありました。

海外転職
国(
年齢・性別)別の勤続年数

上の図は、国ごとの勤続年数の比較の表ですが、先進国の中でも日本がトップクラスに高い事が伺えます。最近は終身雇用制度も崩壊したと言われ、就職氷河期後には派遣制度が浸透しているので各国との差は縮小していると思いますが、アメリカの4.2年に比べると日本の12.1年というのは長期安定型雇用と言えるのではないかと思います。

特に欧米諸国では、仕事は「生きるためのツール」に過ぎず、ストレスを抱えてまで仕事に多くの時間を費やすという習慣がない事から、家族との時間を優先する為に会社を移るという判断も多いのです。

また、比較例に挙げたアメリカについては競争社会が浸透していることから、1社に留まっている人間は「変化のない(恐れる)人間」等とネガティブな評価がされることもあります。確かに1社しか知らない人間は2社目で活躍できる保証はない訳ですが、日本人的には「1社が続かない人間は2社目も続く保証がない」と考える傾向にあり、この辺りは国民性も絡み意見が分かれるところでしょう。

この様に、海外では実力主義であるので、逆に新卒でも即戦力を求められる(同じ土俵で競う)ことから、若者の失業率が高く、日本とは異なる問題点もあります。

だからこそ、企業は応募者の能力を担保する履歴書や職務経歴書の内容に重きを置くので、結果としてバックグラウンドチェックが必要不可欠となっているのです。

バックグラウンドチェックで確認する内容とは

バックグラウンドチェックと言っても色々な種類があり、身辺調査の様なものから、提出書面の記載内容(学歴・職歴・懲戒の有無)などの真偽を確認する方法があります。

反社チェック、ソーシャルメディアの内容確認

また、チェック内容もチェック対象者によって変化するものですし、会社によってどこまで調査を行うかは様々な基準を有している事でしょう。最近では反社チェックは中小企業でも行っているでしょうし、アルバイト採用でもSNS(フェイスブック、YouTube)の投稿内容(例:不適切発言、炎上事故)を確認するというルールを持っているという企業もあるでしょう。

特にSNSを見れば、職歴や学歴の矛盾も容易に看破できる事から、採用にお金を掛けられない企業は独自にこのようなチェックを行っています。

例えば、専門家やトップマネジメント層を採用する際は過去の実績面を重点的に確認するでしょうし、公的機関では(一般社員でも)過去の犯罪歴などが重点項目に挙げられるでしょう。お金を扱う職業(銀行)では、個人の与信状況(破産歴の有無)を確認する事もあります。

親の職業や勤務先と言うのは表向きには確認しないことになっていますが、万が一親が反社組織に属していたり、ライバル企業の経営者だったりする可能性もありますので、それらも非公式なチェック項目に含めているかもしれません。

その他

厳密に言えばバックグラウンドチェックではないかもしれませんが、以下の様な理由で応募者をはじくこともその一手法かも知れません。

一つ目は、BtoC企業(例えば、通販サイト、信販会社等)において、滞納歴やクレーム歴は各社独自のデータベースを保有していることから、顧客として問題のあった人が万が一応募してきた場合は、それが原因で弾かれてしまう可能性があるかも知れません(そもそも、相手側もわざわざ応募しない??)。

また、NHK受信料未納の応募者もNHKには採用されないと思われます。ただし、正当な理由で受信料を支払っていない(テレビが無いという)場合もあるので、最終面接で未納理由を確認するのかな?よくよく考えれば、家にテレビのない(メディアに興味ない)人間がテレビ局に応募しても受からないような気もしますが…

バックグラウンドチェックの注意点

違法な選別をしてはいけない

注意点もあります。例えば、先に挙げたSNSの過去の投稿内容から、以前に政治活動を行っていた、あるいは特定の思想を有していたり、ある宗教組織に属していた場合、それを理由に内定取り消しを行う事は憲法違反となる恐れがあります。(信教の自由、思想・信条の自由の侵害 日本国憲法第19~20条)

本人に無断で調査をしてはいけない

また、調査自体は事前に「本人の同意」を得てから行う必要(個人情報保護法23条1項)があります。もちろん、本人の同意を得られない場合は、何かしらやましい点があると思われるので、同意の拒否を以て不採用とすることも可能ですが、既に内定を出した場合は「同意を拒否した」という事だけではその内定取消しの正当事由にならないので、チェックを行うタイミングも重要でしょう。

また、応募者の中には特にやましいところが無くても、心情的にバックグラウンドチェックといった手段を取る企業に拒否感を持つ人も一定数いますし、家族に有名人がいるのでプライベートまで特に触れて欲しくないという人もおり、結果として有能な人材を獲得できない可能性も生じます。このため、同意を取得する際は、「どのような内容の調査を行うか」を明確にする事で、有能な人材をむざむざ取り逃がすことを防ぐ事が出来るでしょう。

個人情報保護法との兼ね合い

また、「本人の同意」を得て行った調査であっても、調べる内容とその情報の取り扱い状況によっては個人情報保護法に抵触する可能性があるので注意が必要です。当然ですが、取得した情報は取扱いに注意する必要があり、採用に利用した後は遅滞なく当該データを消去する必要(個人情報保護法19条)や漏洩を防ぐなどの安全管理措置を取る必要(個人情報保護法20条)があります。

調査そのものに対する拒否感

また、地方の企業では、身辺調査などを行う事でその企業イメージを落としたりする可能性もあり、中々使いにくいという事実もあります。最近では転職口コミサイトの影響力が強いので、「この会社は応募者の身元調査を行っています」という情報も容易に漏れてしまうでしょう。

もちろん、バックグラウンドチェックは正当な手続きを執る限りは違法なものではありませんが、日本ではなじみのない仕組みですので応募者にも違和感なく受け入れてもらうにはもう少し時間がかかるかも知れません。

バックグラウンドチェックは日本で定着するか

注意点でも挙げましたが、日本ではバックグラウンドチェックは拒否感を以て捉えられるケースがありますので、今後これらの確認手段及びそのビジネスが定着するかは疑問があります。特にバックグラウンドチェックの一種である「リファレンスチェック」に関しては、個人的に特に疑問を持っています。

「リファレンスチェック」とは応募者が過去に在籍していた企業の上司や同僚にその応募者の人柄や仕事ぶりをインタビューするものです。リファレンスチェックの有効性は一定程度あると思いますが、職場なんてものは色々な主観が混ざる所ですので、この制度が今後転職の際のスタンダードになるとすると「色々な弊害」が起きるのではと懸念します。

リファレンスチェックの義務化によりブラック企業が跋扈?

リファレンスチェックを始めとする、身辺調査が今後定着するとなると、転職市場にどのような影響が及ぶでしょうか。

まず第一に考えられるのは、会社と揉めずに辞める必要があるのではないか、と言う懸念です。いや勿論、会社と揉める様な辞め方はすべきではないのは言うまでもないのですが、全ての会社が従業員の辞意に対して紳士的に対応しない事もまた事実です。これまでは、民法(第627条第2項)の規定を盾に退職の意思表示から2週間経過(雇用主の承諾は不要)する事で、会社との雇用契約を終了する事が出来ましたが、次の勤務先が決まっていない状況では、後日この会社にリファレンスチェックが入るかもと思う事で、思い切った行動がとりにくくなることが予想されます。(退職交渉で関係性がギクシャクした場合、上司や同僚から良い評価が得られる可能性は低いでしょうから。)

同様に給与(残業代を含む)未払いがあり、未払賃金の支払請求を行っている場合などもリファレンスチェックどころの話ではない事は言うまでも無く、まさにリファレンスチェックという人質を取られている状況となってしまいます。(パワハラや職場いじめが理由で退職せざるを得なかった場合も、前職場への確認が有効に働かない可能性がありますよね)

在職中に有効に調査できるの?問題

また、個人的にもう一つ思うのが、通常、転職活動は在職中に行う事が多いのでその場合のリファレンスチェックは物理的に無理(職場の上司に、「今、転職活動中でーす」なんて宣言している人、いないですよね?)だという事。

また、照会を受けた企業側も個人情報の流出事故に巻き込まれたくない事から、開示を拒否する事もあるでしょう。私が前職の上司として調査依頼を受けたとしても、断ると思います(何かしらのメリットがあれば別ですが…)

こう考えるとリファレンスチェックも万能なものでは無く、一部のトップマネジメント層のヘッドハンティング案件以外は思ったほど広まらないのかもしれませんね。

いっそのこと制度化してしまえば?

リファレンスチェックと言うと最近になって行われるようになった感じがしますが、この身元調査自体は、昔から結婚の際に、相手の借金の有無や女性問題などを「興信所」を使って確認していた「結婚調査」とほぼ同じものです(過去は過去で、相手方の素性を知るために田舎を中心に行われていたようなイメージですが、結婚詐欺が横行する現代の方がニーズが高いかも知れません)。

依頼される側である興信所は、「探偵業の業務の適正化に関する法律」(いわゆる、探偵業法)に基づき、都道府県の公安委員会に届出をすることで、依頼を受けて情報を取得する事が出来ます。この場合でも戸籍謄本を無断に取得したり、ポストから郵便物を取るなどの違法行為をしなければ問題ないのですが、だからと言って、チェックされた側としては気持ちのいいものではありません。(なお、司法書士や弁護士は職務上、戸籍等を取得請求する事が出来ますが、たまに不正取得で懲戒される人もいます)

思うに、建物に「登記事項証明書」がある様に、人間についても法定記載事項が記載されたデータを備えた方が良いのかもしれません。データは年齢、氏名の基本的なものから、家族構成、子供の有無などを「必要事項」として、その他セールスポイントとなるような項目(例:学歴、職歴、資格)を「任意事項」に設定できるようにして、自身で開示事項を選ぶことができる様にして、全ての者がそのデータにアクセスする事が出来る歳、第2段階として結婚相手や就職先は相手の同意を得る(ワンタイムパワスワードを開示する)事で、逮捕歴、婚姻歴と言った「秘匿事項」を見に行くことができる様にすれば、身辺調査の必要や就職時・結婚時に嘘をつく必要が無くなってお互いにハッピーかもしれません。(犯罪や安易な結婚、離婚の抑止力にもなる?)

なんか、未来の「マイナンバー制度」のパクリの様な仕組みをドヤ顔で言った感じもありますが、どうでしょうか?

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港区オジさん(みなオジ)です。
長い極貧オジさん生活を経て、いつの間にか小金持ちのアーリーリタイアオジさんにクラスチェンジしました!
投資家と司法書士の肩書を有する一方、妻の尻に敷かれるちょい駄目オジさんの異名も持つ。