不動産

マンション口コミサイトの活用方法

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皆さんはマンションを購入する際に「マンションの口コミサイト」を見た経験はないでしょうか。みなオジも自宅購入の際は良く参考にさせていただきました。

戸建にはないマンションの隠れたメリットは、このような口コミサイトで情報を得やすいという点ではないかと思います。戸建ての場合はハウスメーカーの評判を参考する事である程度の情報は得られるのですが、物件ごとの情報は誰かがリークをしない限りは外に出る事はないですからね。

「マンションコミュニティ」が、口コミサイトの一強?

マンションやデベロッパー、建設地周辺エリアの情報は「マンションコミュニティ」,(以下、マンコミ)の他に2~3サイトしかありません。企業の評判を調べる際は、転職サイトを中心に複数の口コミ情報があるのですが、やはり市場の大きさの違いでしょうかね。(もちろん、乱立しているとそれぞれのサイトの情報量が薄まってしまうというデメリットもありますので、多ければ良いというものでもありませんが…)

マンコミの他には「マンションノート」「マンションレビュー」など、会員登録者のみが書き込みと閲覧が出来るサイトがあります。気軽に見る事が出来る点や書き込みのしやすさを考えると会員登録の不要な「マンコミ」がファーストチョイスでしょうか。登録不要で利用ができる口コミサイトの特徴は上記の気軽さがある一方で、不特定者の「無責任な書き込み」「誹謗中傷」が目立つところです。

メリットデメリット
会員登録不要(マンションコミュニティ)読み書き自由良く荒れる(板による)
会員登録必要(マンションノート等)比較的ポジティブな書き込みが多い登録が面倒

サイトごとに特徴があり、それぞれ注意すべきポイントがありますが、基本的に上記の特徴を理解しながら利用すれば、無駄に情報に踊らされることはないでしょう。

口コミサイトの利用目的

今回は会員登録が不要なマンションコミュニティを中心に、上手な活用方法を記載しましょう。私が想定している利用方法は3つです。ちなみに、運営元によってどこに誘導(業者への送客、データ入手等)したいかという目論見があるはずなので正確な意味では完全な中立な口コミはないのでしょうが、それを考えるとキリがないので今回の検証ではその辺りは無視します。

①マンションギャラリー訪問前の予習として
②購入の後押しをして欲しい時に活用
③中古マンション購入前のリサーチ

①マンションギャラリー訪問前の予習として

私は予習目的の利用が一番多いです。と言うのも、みなオジは購入する目的が低い場合でもマンションギャラリーを訪問する事が多いので、最低限の知識が無いと営業担当から話を引き出せないからです。もちろん、物件サイトには「物件概要」が必ず記載されていますので、敷地面積や階数、耐震構造の種類、敷地権の権利(所有権or地上権)、建設・設計会社は頭に入れています。ここでいう最低限の情報と言うのは、この物件が地権者が多い物件なのか、近隣の物件の状況(坪単価、売れ行き)や販売状況(値引きされているかどうか)と言った、あまり表に出てこない情報です。

また、マンションギャラリーの営業担当は嘘はつかない(と、思いたい)ですが、不利な情報は進んで話してくれない事が往々にしてありますので、先に口コミサイトでネガティブな意見をチェックしておいて、現地でそれとなくその情報を懸念点として投げかけるという事を行っています(性格悪)。

これは別に営業担当者に意地悪をしているのではなく、この時どのような返しをするかで、その担当者や売主の販売姿勢をうかがい知ることができると思っているからです。つまり、誤魔化したり、根拠もなく否定する様な売主ですと信用ならないなと、思ってしまいます。

逆にマイナスの事実は事実として受け止めて、買主へきちんと安心感を与えられる様な返しが出来ているのであれば、それは誠実の裏返しと判断します。少なくともこちらをだます意図はないというだけで、その情報が自分自身にとって許容できないのであれば検討から外せばよいのです。(具体的には、Aと言うデメリットがあるが、その分値段で競合物件より差別化をしているという事であれば、それはそれで問題ないと考えます)

②購入の後押しをして欲しい時に活用

みなオジの場合は既に購入の意思を固めてから、見る事がありました。もちろんその時も「見るコツ」と言うのがあります。まず、口コミサイトである以上、その物件に良い書き込みもあれば悪い書き込みもあります。その時に、どうしても悪い情報に踊らされてしまいがちですが、口コミサイト上の書き込みの法則として覚えて欲しいのが、人気物件程、「妬みやネガ」が多いという事です。

つまり、ネガはひがみの裏返しと捉えて、ポジティブな書き込みだと自動変換して読むのです。ちなみに人気物件程「ネガ」が湧く理由としては、①高額物件なので欲しくても予算オーバーで手が届かなかったという「僻み型」、②抽選で外れてしまった「フラれた腹いせ型」、③抽選倍率を下げるために、競合を減らそうとする「秘密工作員型」が考えられます。ちなみに都市伝説レベルですが、ライバル会社が同じエリアで同時期に販売をしている他社物件の悪口を掲示板で吹聴するというのも③に含まれます。(まあ、これはもはや犯罪レベルなので、まともな会社はやっていないと思いますが…逆パターンとして、売主側や契約者がアンチコメント主とバトルするという良く光景も見られます。

こうする事で、誹謗中傷が書き込まれていても気にならず、ポジティブな意見を冷静に眺めて、自分の判断が間違っていなかったと安心する事が出来ます。また、購入前に自分自身が不安に思っていた部分については、色々な目線で答えが上がってきてくれるので、「あ、そういう考え方もあるのだ」と、新たな目線を手に入れる事ができる様になりました。

③中古マンション購入前のリサーチ

これは、中古物件の場合に非常な有効な情報収集手段です。と言うのも、新築時は豪華なギャラリーが作られ、営業担当から納得いくまで物件に関する情報の提供を受ける事が出来るのですが、竣工後にいったんその物件が中古となると、当時の物件HPも消えてしまい、売り出し物件検索くらいしか情報を得る手段が無くなるからです。

マンコミの「検討版」では、該当の物件が完売するとその掲示板は閉鎖されてしまうのですが、「住民版」であれば入居後の購入者の情報交換サイトとして存続する事になるので、中古物件検索サイト内で確認できる価格帯(坪単価)や共用部の紹介・専有部間取りと言った定量的情報のみならず、定性的情報(住民マナー、管理上の問題点)もそこでしっかりとることができるというメリットが多いのも口コミサイトの特徴です。

結局は読み手側のリテラシーが大切!

口コミサイトの活用法としては大体このような感じでしょうか。いずれにしても大切なのは書き手の目論見やポジショントークに踊らされない読み手側のリテラシーだと思います。すべての人が匿名で書いている以上、確たる情報源もないもしくは極めて偏った主観のみでコメントされているので、いちいちまともに取り合っていてはキリがない訳です。そういう意味では②で挙げた自分に都合の良い情報のみをピックアップして、予備知識としてアンチの様な意見もあるのだと心の片隅に置いておけば良いのではないかと思います。

・価格の高さへの指摘同エリアの過去物件と比べて高い、仕様に比べ高い
・仕様への悪口安普請マンション、コストカット
・デベロッパー、ゼネコンに対する悪口対応の悪さ、他物件での瑕疵を引き合い
・エリアが悪い(災害、地位(ぢぐらい)、不便)育児に悪影響、特定エリアの悪口、土壌汚染
ネガコメント一覧。

私が以前、とある湾岸物件(豊洲)の口コミサイトを見ていた時は、液状化リスクや土壌汚染についてアンチコメントを言うグループ(一人かも?)とそのコメントについて反論する「湾岸民」の対決が白熱していて、外野として楽しませていただきました。また、掲示板には運営元のスレッド管理人が根拠のない誹謗中傷や関係のないコメントを定期的に見回って削除するということを行って、掲示板内の治安(?!)を守っています。上記2陣営に、運営も加わり三者が入り乱れてコメントを飛ばし合う光景は、人間の感情がぶつかり合う場面としてかなり面白いコンテンツでと思います(性格悪)。

ところで、物件を検討する訳でもなく、特定物件(エリア?)を攻撃する人の感情はどのような感じなのでしょうか?自分だったら何かしらのメリット(報酬)が無いと物件の攻撃はしないと思います。上述した様に、人気を下げて狙いの部屋の倍率を下げること位しか実益はないような気もしますが、そうであったとしても、たかが口コミサイトで攻撃したからと言って、物件全体の人気を下げるほどのインパクトは与えられないと思うのですがね…

タワマン代理戦争のスレッド

で、話を戻しますが、先ほどの湾岸物件におけるアンチと湾岸民の対決は、アンチタワマン派とタワマン居住者の代理戦争の体をなしている様にも見えます。この争いはもはや思想的なモノも含んでいて、どちらが正しいかではないと思いますが、とにかく双方相容れない感じです。前提としてライフスタイルが違うのですから争うこと自体ナンセンスの様な気もしますが、主にアンチタワマンの「攻めポイント」をまとめてみました。

・維持費が高い
・修繕費が足らなくなり、廃墟化する
・高層物件固有のデメリット(マンションカースト、出不精になる、育児環境)
アンチタワマン派のタワマン攻撃ポイント

一方、タワマン居住者(又は信奉者)の「推しポイント」は以下の通り。

・暮らしやすさ(維持管理費は「コスト」ではなく、ベネフィットの「対価」であるという考え方)
・安全面(24H有人管理によるセキュリティ面、免震・制震等の構造面)
・資産性
タワマン信奉者のタワマン推しポイント

維持費や修繕積立費については、もはやこれをコストと取るか利便性のサービス対価と取るかアと思います。最近はローンの利率も低くなり購買力が相対的に上がっているので、サラリーマン夫妻でも背伸びすれば何とか7,000万円位のタワマンを購入できる環境になっていると思います。しかし、ギリギリで購入するとその後の生活がツラくなり、犠牲にするもの(残業時間の増加、子供の学費・遊興費・食費の削減)が増えてしまうので、「購入は計画的に」と言うのは当たっていると思います。裏を返せば名だたる高所得者が住まう高級タワマンであれば、管理費の滞納も起こり得ませんので、マンション管理が放棄されてスラム化するなんてありえませんし、修繕費が足らなくなったとしても一時金の支払いなんぞ彼らにとっては苦にもなりません。そもそも、最近のマンションはきちんと長期修繕計画が立てられているので、一時金を徴収されるようなことは起こり得ないでしょう。

ちなみにタワマンの優位性として「資産性」を挙げましたが、これは実はタワマンに限らない話です。ただ、タワマンは見た目にも目立つので、必然的にエリアのシンボリックマンションになりがちという事は言えるかと思います。

さいごに

基本的にどのサイトも登録時の本人確認まではされないので、「所詮、無記名掲示板。責任を負わない人々の戯言だろう」と書き込み内容にあまり神経質にならずに参考程度に付き合うのが良いでしょう。また、これらの口コミは7割方しょ―も無い内容ですが、中には良い着眼点を持つコメントやクローズドな情報も紛れています。みなオジは実際にこれで、おいしい飲食店情報や近隣のイベント情報を収集していたりします。

また、マンション探しは基本的に孤独で、独りよがりになりがちになるので、新居探しに色々な視座を与えてくれるツールとしても利用できるでしょう。実際にネガティブな情報に出くわしたときは、スルーするのもひとつですが、現場の営業担当に聞いてみる事で、多角的に判断できるかもしれません。

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みなオジアバター

港区オジさん(みなオジ)です。
長い極貧オジさん生活を経て、いつの間にか小金持ちのアーリーリタイアオジさんにクラスチェンジしました!
投資家と司法書士の肩書を有する一方、妻の尻に敷かれるちょい駄目オジさんの異名も持つ。