司法書士 資格

司法書士資格の取得について(難易度や勉強のコツ等)

投稿日:2020年10月9日 更新日:

司法書士の学習方法

 1.はじめに

 皆さんは「司法書士」という資格をご存じでしょうか?実は私も現役の司法書士として本業の投資の傍らではありますが活動しています。一応法律系の資格では弁護士に続く士業の難関資格として知られており、年1回の試験で合格率3%の狭き門をくぐりぬけて資格を得ることができます。今回は実際に試験を突破したみなオジさんが、皆さんの疑問や資格取得までの道のり、独学を含めた勉強法等をお伝えしたいと思います。

 2.司法書士とは?

 司法書士の取り扱い業務は登記申請をはじめとする独占業務をはじめとし、依頼人の財産管理や企業法務の顧問、相続や不動産に関する相談など、法律の専門家として広い領域で活躍しています。司法書士は独立開業に向いた資格で、登記業務は司法書士の独占業務とされていますので、基本的にくいっぱぐれることはないのではないでしょうか。私の様に特別な営業活動をしなくても十分に収入を得ていますし、私の周りの司法書士仲間を見ても経営に困っているような方はいないです。また司法書士は不況にも強い資格とも言われており、債務整理や、やむなく会社をたたまなくてはいけない場合でも、それらに関わる手続き(解散・清算業務)があるので、今日のコロナ禍で景気が悪化してもそれなりに司法書士の仕事はあるのです。

 3.司法書士になるために

 このような、独立開業の夢を実現してくれる素晴らしい資格ですが、やはり資格を得るにはかなり高いハードルを乗り越えなければなりません。司法書士試験は民法、会社法等の法律を午前中2時間、不動産登記法、商業登記法等の手続きに関する法律と記述といわれる問題の事案を登記申請書に記載するという内容を午後の3時間で行うという試験です。主要な法律で言うと10科目ほどの条文を覚える必要があります。登記六法という司法書士用の辞書がありますが、それをすべて覚える必要があるとまでは言いませんが、ざっくりと半分くらいは頭に入っており、少なくともその条文の趣旨は空で言える程度にならなければいけないです。必要資格取得のスクールの紹介では、2,000~3,000時間の学習時間がかかるといわれていますが、あくまでも目安ですので当然その時間をかけたからと言って合格が保証されるわけではありません。

4.勉強法(独学はアリか無しか?)

個人的な意見ですが、司法書士の合格は地頭の良さよりもむしろ、いかに膨大な量の知識を効率的に頭に整理することができるかに尽きると思います。つまり、早く学習のコツをつかむことができれば、(またはコツがつかめなくても時間をかけることで)天才ではなくても誰でも合格レベルに手が届くという資格です。ですので、要領が良い人や難関大学に合格したような詰込み型学習の経験者であればそれらを活かして短期で合格できると思います。ただ、悲しいかな、勉強方法を誤ると一気に長い(10年選手はザラ)受験生活に突入する恐れがあります。(資格試験界用語で「ヴェテ(ラン受験生)」などと呼ばれます。)

みなオジは勉強時間そのものを人生の無駄とは思いませんが、やはり独立家業を目指して難関資格に挑んでいるのですから、できるだけ早期に合格してその分実務経験を積んでほしいというのが本音です。そもそも、法律は改正されることもあるので、今まで努力して手に入れた知識がすぐに古くなり、場合によっては新しく知識を加えるうえでの障害になるケースもあります。私自身は30代半ばでの取得でしたが、もう少し早く取得出来ていたら、司法書士一本でもっと大きく稼いでいたかもしれません。もちろん会社を定年退職した方が資格取得しても活躍できる資格である事は私が保証します。知り合いにも大勢いらっしゃいます。ちなみに平成31年度の司法書士合格者の平均年齢は40歳を超えてきました。平均年齢の上昇は、受験者数の減少でこれまで滞留してきたベテラン受験生が徐々に合格できるようになったからではないかと分析します。しかし、今後はコロナの影響で受験者数の上昇が予想できることから、また合格率の激化・試験の難化という狭き門になるのではないでしょうか。

平成31年度(2019年度)司法書士試験の最終結果について(資料)

引用元:法務省公表資料

みなオジ的にも学習開始に遅すぎることはないと断言します。会社や政治に文句だけ言って動かないだめオジさんより、夢に向かって一歩ずつ進む方がよっぽど生産的ですよね。

5.さいごに(と脇道にそれた話)

現役司法書士が教える、資格取得の裏側いかがだったでしょうか?繰り返しになりますが、独学は可能ですが非常にリスクが高い、つまりずっと誤った勉強方法で人生を浪費する恐れがあると言えます。個人的には学習開始の初年度は資格予備校や時間の無い方は隙間時間を利用した通信教育を利用し、そこでノウハウと学習のリズムを身に着けるのが近道であると考えます。最近はWEBの講座も充実していますし、通勤時間を利用する等有効に活用できるので非常におススメです。

 学習初年度はひたすらインプット(読んで・聞いて・覚える勉強)を行い。その後過去問をひたすらアウトプットする(何回転も繰り返して解いていく)だけでも、合格ラインには近づくのではないでしょうか。注意したいのが、午後の試験にある、記述式の問題です。これは所有時間の割に非常に膨大な量の文字を書かせられます。知識を持っていていても、丁寧に記載していると、とてもではないですが書ききれません(みなオジはいつも、途中から殴り書きだったので書いた内容が採点者に読んでもらえるかいつも冷や冷やでした…)。この訓練は日ごろから書くことでしか身に付きません。早期に合格ラインに乗せたいのであれば毎日欠かさず書くという作業を怠らないでください。というのも、司法書士試験は午前の科目(35問105点)午後の科目(同左)に加え、記述式の問題でも足切り点が存在しているので、このうち一つでも足切りにかかると仮に他の科目で満点であって、総合点で合格点に達したとしても不合格になってしまうのです!!どの科目もまんべんなく得点しなければならないという司法書士試験の採点方法がこの試験を難関資格にしている原因ではないかと思います。(みなオジも2回目の試験で総合点突破しながら、記述の足切りで落ちたことがあります。)先程は、WEB形式の授業やタブレットをテキスト代わりに使うため、アナログの時代よりも書くという作業が少なくなりがちです。WEB形式の授業のメリットは積極的に取り入れ、一方で模試や記述の学習はきちんと書くことを意識付けて、本番に臨みましょう。

 私は専業(仕事につかず学校に通って勉強すること)で勉強したこともありますが、最終的には会社でサラリーマンをしながら合格したので、両方のスタイルを知っています。その経験から言えば、専業時代の方がよっぽど精神的にきつかったと言えました。やはり不合格の時に言い訳できないので、メンタルよわよわのみなオジは仕事は保険として続けつつ学習をお勧めしたいです。自分も色々な誘惑に負けそうになりながら、いまでは無事司法書士をしていますが「急がば回れ」というのはこういう事をいうのかなと、今では思っています。ちなみに働きながら(兼業で)勉強する際は、会社選びが結構重要です。経験上、資格取得の際に仕事を辞めるのはあまりお勧めしませんが、学習環境を整えるためにも転職するというのはありではないかと思います。このあたりの判断は別のトピック(会社選びのカテゴリー)で改めて詳しくお伝えできればと思います。

脇道にそれますが…

最後の最後に脇道に逸れますが、みなオジはこのトピックで、独学はリスクがあるので、資格スクールをうまく活用してください、と言いいましたが、これは(短期間での)試験合格という明確な目標があるものなので、限りある人生のなかで最短距離で試験合格し、その資格をできるだけ長く活用することが良い事だと考え、その様に書きました。ただし、「独学」とか「自分で調べながらやってみる」というプロセスは、人間そのものの成長に大きく影響すると考えています。受験校の授業を受けるという事は、いわばプロのノウハウ(知識のエッセンス)を学ぶことですが、その過程はどうしても受け身になりがちです。また、教える側も試験に関係する最低限の知識しか覚えさせないので、知識が断片的になってしまいます。これは覚える容量に限りがある以上、脳みそのムダ遣いさせないというのが受験校の基本的な考えです。もちろん講師によっては実務上の関連などを、息抜き的に話してくれる人もいます。もちろん、その様な関連知識は実務についてから知ればいい事ですが、試験という目標がないもの、例えば仕事だったり、投資の方法などは、教えてもらえばある程度のところまで行きますが、やはり試行錯誤や時には失敗する事も大切なのではと思います。(講義で「接客」の授業を100時間受けたとしても、たぶん実戦では通用しないと思います)。自分で実践して更に360度辺りを見回してほかに色々な方法がないかを模索することではじめて独創性は生まれます。そもそも人が教える方法が自分に合わないという事も良くありますし、さらに言えば、先生に恵まれず、余計に混乱してしまう事もあるでしょう。

ちなみに、みなオジが「独創性」といったのは、裏技とかグレーゾーンのやり方なども含みます。他人は基本的に人に裏技や正攻法でない方法を教えてくれません(責任取りたくないので)。この様に、教えてもらったことをきっかけやベースとし「自分でとりあえずやってみる」ことに、大きな成長があると思っています。

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みなオジアバター

港区オジさん(みなオジ)です。
長い極貧オジさん生活を経て、いつの間にか小金持ちのアーリーリタイアオジさんにクラスチェンジしました!
投資家と司法書士の肩書を有する一方、妻の尻に敷かれるちょい駄目オジさんの異名も持つ。