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岸田総理の腕時計論争

投稿日:2021年10月12日 更新日:

機能性を追求したセイコーアストロン SBXB001 価格:330,000円(税込)

ツイッターでと司法書士の梅村氏という方が、以下の様なツイートを発して大炎上をしたようです。

梅村氏のブログのスクショ

みなオジも他人がつけている時計が気になる性質で、ブログでも有名人(ジャニーズからアメリカ大統領まで)のロレックスを紹介していますが、流石に梅村氏のこれは「余計なお世話」ですよね。どうやらこの御仁、他の報道では岐阜で「政治家」(非自民系)という肩書を有しているようで、何か新総理に噛みつくネタを探していた様ですが、何でもかんでも噛みつけば良いという訳では無いですよ。

関連過去ブログ:司法書士とロレックスは→コチラ

(クリントン元大統領のタイメックス「アイアンマン トライアスロン」ほど露骨でない所がGood!!)

むしろ、個人的には岸田総理の好感度が爆上がりですし、梅村氏の目論見は完全に裏目に出た形になりました。だって、何千万という議員報酬を得ている人が33万円の腕時計なんて、むしろなんて経済的!と思ってしまいます。また、日本の首相として国産の実用腕時計を選ばれるなんて、政治家としてセンスの良さすら感じますけどね。

その証拠に、岸田モデルは各ECサイトでも売切れ状態です。

政治家の腕時計の正解って何?

逆に梅村氏に聞きたいですが、岸田首相にはどのくらいの価格の腕時計を着けて欲しかったんでしょうか。一国の首相が、もし数千円くらいの時計を着けていたら、そっちの方が問題ありなのでは?と思ってしまいます。金銀パールの付いたゴテゴテの宝飾時計じゃないんだし。また、彼自身どのような腕時計をしているんですか?と聞いてみたいですね。人の時計にケチ付けるんだったら、正解となる基準(ある訳が無い)と自分の着けている腕時計くらい公表して欲しいですね。

ユンハンスマックスビルAutomatic ¥199,100

みなオジはロレックスマニアを自称していますが、他のブランドの時計もリスペクトしていますし、少なくとも時計の高い安いで価値判断をしたことはありません。むしろ機能の割に価格が良心的なコスパの良い製品を見ると感心します(例えば、ドイツブランドのユンハンスとか。3針デイト、サファイアガラス、自動巻き、30m防水まで付いてが20万円切っているなんて、ロレックスも勉強して欲しいです。)。

もう一個言いたい事として、「33万円の腕時計→贅沢だ→怪しからん」という薄っぺらい理論を大上段に構えて政策批判に繋げていこうというロジックとしてかなり厳しいという点でしょうか。(しかも、33万円の時計が贅沢という前提(価値観のズレ)から躓いている所がミソ)

腕時計は多分に趣味・嗜好的な色合いの強いアイテムですので、上記の様な主観で腕時計の価値を語っている事がナンセンスだなぁ、と思う訳です。政治家を志すのであれば、もう少し多面的な価値基準を備えていた方がよろしいかと思うのですが…

今時のブラック上司でも自分の部下が自分より高い時計を着けていていた所で、そんなに目くじらを立てる事は無いと思います(ブラックかどうかの問題じゃなく、保守的な職場かどうかの問題かもしれませんね)。

非難していた彼は士業としておそらく地元で事務所経営されていると思いますが、彼に雇われていた補助者もうかうか高い時計を着けらないですね、激詰めされるから。

うーん、みなオジも取引先等から「コイツ、無能のクセにロレックス着けて生意気だ」とか言われてたらドウシヨウ…人のふり見て我がふり直せじゃないですが、この件、意外と他人事じゃないかもね。

腕時計との釣り合いとは何かを考える

「30万円の時計=贅沢だ」というのは薄っぺらい理論だと述べましたが、改めて自分に相応しい腕時計とは何だろうという事を考える様になりました。今の世の中腕時計が無くてもスマホを見れば時間は分かりますし、スマートウォッチであれば更に色々な情報を手に入れる事が出来るので、現代において(故障の恐れもあり、維持費もバカにならない)機械式腕時計は嗜好品・趣味の世界の最たるモノと言えます。

趣味の世界とは言え、人の目に触れるものである以上、人からその時計(と持ち主)がどの様に見られるかはある程度は意識せざるを得ません。今回は「分不相応」という点にスポットを当てて腕時計のブランドというものを考えていきたいと思います。

腕時計は安いものでは1万円未満、高いものでは数千万、モノによっては億越えの腕時計もゴロゴロあります。要するに時を知るという時計の機能などオマケみたいなモノで本質はその希少性やデザイン性に価値が付いているのです。(趣味のクルマも同様ですね)

「無粋」とは「分不相応」の事である

で、基本的には自己満足の世界で完結するので、自分の好きな腕時計を選べばよいのですが、そこはやはりブランドの「作法」というものがあって、所有者も一定の作法に基づかなければ「無粋」であると評価されかねないのです。その無粋の最たるものが「分不相応(アンバランス)」なのです。

例えば、あるイケメン男性が食うにも困る程生活が苦しいにもかかわらず、100万円のブランドウォッチを買ったとしましょう。買った後にサラ金から借金したり、カップラーメンばかり食べている所を見てしまうと、仮に見た目に似合っていたとしても、そのアンバランスさに思わずアホだなぁ、と感じると思うと思います。

であれば、金持ちのボンボンが親に100万円の腕時計を買ってもらうならOKではないかと考える人もいるかもしれませんが、残念ながら高級ブランド程「持ち主喰い」という現象が起こります(スーツで言う「服に着られてしまっている」というヤツです)。

結局、所有者が積み重ねた経歴や人格と腕時計の価値が釣り合ってこそ滲みだすオーラがあるのです(ブランド時計にだって何百年という歴史があるのですから、釣り合いという感覚は理解しやすいのでは?
)。また、人格が伴っていないと大抵そのモノを持て余す結果になります(最悪、壊してしまったり、手放してしまう等)。

結果として、腕時計に限らず、ブランドは自分に釣り合っているかどうかを見定めないと「猫に小判、ブタに真珠」という事になってしまうのです。そういう意味で言うと岸田総理のケースは、お互いを高めているという良い事例であると言えるのです。

みなオジが感化されたブランド論

引用元:弘兼憲治 「部長島耕作」より

みなオジは、昔、腕時計なんてただの贅沢品でそんなものに大金を叩くなんて人生の無駄遣いだと敬遠していた時期があったのですが、ある漫画に感化されてその考えを改めたという経緯があります。

その漫画とは、名作サラリーマン漫画の「島 耕作」シリーズです。主人公のサラリーマンである島耕作が尊敬する中沢が平取締役から10人以上ごぼう抜きして社長になった時の前社長とのやり取りです。

前社長が新社長の中沢に今着ているスーツの値段を聞き、「デパートの既製服売場で10万円くらい」と回答すると(まあ、当時10万円のスーツでも「高ぇ!」と思いましたが)、「明日にでも銀座の一流テーラーを照会するから、せめて100万円くらいのものは着てくれ」と言い、更に自分が着けていた腕時計を「自分にはデザインが若すぎる」と渡そうとしたところ、中沢が「自分はそういう形で、社長としての風格を付けようとは思いません」と固辞するというシーンがありました。

みなオジが中沢の立場だったら、食い気味に「あざーす!」ともらっていたと思いますが、そんな中沢の返答に対して、前会長が横から「君の高潔な考え方は残念ながら世界の社交界では通用しない。握手するときの手元も見られる。世界に冠たる初芝電産の社長が安手のデジタル時計をしていたら、相手に甘く見られるどころか、「変わり者」と思われてしまう」と諭すのです。

今見返すと、かなり盛ってる演出(時代背景がバブルだった?)な気もしますが、当時のみなオジは「確かに」と妙に納得してしまいました。もちろん若い時は時計にお金を費やすより自己研鑽に資本を投下する事を優先すべきなので、そういう意味でまだ何者にもなっていない小僧が背伸びして高級時計をしていると、なんだか底の浅さが見えて残念な感じ(もしくは微笑ましさ)を受けるのですが、60歳を迎えかつ大きな組織でトップを張るような人間になったのであれば、やはりそれに相応しい出で立ちというものに気を配るべきなのです。(とはいえ、自分に足りない実績や威厳等をブランドで補いたいという「若さ故の煩悩」も、向上心や野心といった原動力になる事から安易に否定できないのですがね。)

島耕作とジラールペルゴ

ちなみに余談ですが、主人公の島耕作はその後中沢の後を継いで社長になるのですが、その際、スイスの腕時計ブランドのジラールペルゴとコラボして、「ヴィンテージ1945」を島耕作が愛用している腕時計としてプロモーションしていた記憶があります(商売上手な島耕作あるある)。

更に脱線すると、島耕作は過去の会長から別宅(東京タワーが見えるマンション)や愛人(?!)といった余計なものまで引き継いでおり、腕時計の良いエピソードが吹っ飛んでしまいました。

さいごに

最初のテーマから多少話がズレましたが、ブランド品も使いようによっては自分の活力を底上げしてくれる、精力剤の様な効果があるという事です。よく地位が人を成長させるという様に、ブランドにもそのブランドに相応しい人間に成長を促すような効果があると思います。(大抵の人は、それを言い訳に分不相応のモノを買ってしまうのですが…)

腕時計は自分に必要だと思えば買えば良いモノであって、自分の支払い能力を超える様な腕時計でなければ、それが30万だろうが1000万円だろうが、誰かに文句を言われる筋合いはないと思います。

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港区オジさん(みなオジ)です。
長い極貧オジさん生活を経て、いつの間にか小金持ちのアーリーリタイアオジさんにクラスチェンジしました!
投資家と司法書士の肩書を有する一方、妻の尻に敷かれるちょい駄目オジさんの異名も持つ。